ご無沙汰しております、アニメーション研究室です。
アニメーションコース2年生はゾートロープの制作に取り組んでいます。
ゾートロープは19世紀頃に登場した映像技法です。
連続した回転する絵を遮蔽物越しに覗くことで、絵の連なりがあたかも映像のように見えるというもので(映画のフィルムが動いて見える事と同様の原理)、アニメーションにおける古典といえる技法です。
学生にとっては馴染みのない表現技法ですので、まずは各々ゾートロープについて研究レポートに取り組んでもらい、それから実際の制作に入っていきます。
最終課題はゾートロープ的作品の制作です。
“的”という部分が重要で…
ゾートロープの仕組みや表現から、ここを生かしたい!こういう表現がしたい!といった
それぞれのテーマを見つけ、必ずしもゾートロープそのものに限らない、自由な作品を制作していきます。
こちらはストロボの点滅を用いた、立体物でのゾートロープに挑戦する学生の作品(ストロボの点滅がスリットと同じ目隠しの役割を果たします)。
ちなみに、作品を動かす回転装置は改造したレコードプレイヤーです。
白いキャラが飛び出し、手前の鉢へ歩いてくるアニメーション。
静止画では伝わりにくいかも知れませんが、トコトコ動く部分が印象的でした。
こちらはスリットを用いたゾートロープを制作する学生たち。
描いたものが見えにくかったり(高速で回転する上、中の絵はスリットで遮られますので線の太さや色などに気配りが必要なのです…)
動きのイメージが何だか違って見えたり(先にデジタルでアニメーションとして作った物をゾートロープに転換していく学生も多くいるのですが、これにはフレームレートと回転数などの関係に気配りが…)
様々なトラブルや問題に直面していきます…。
トライ&エラー(正しくはトライアル&エラーのようですが、今回は語感を優先します…)で、
完成ににじり寄っていく様子を陰ながら(もちろん必要なサポートは時折しているので全くの陰では無いかなとも思いつつ…)応援しています。
近日、講評会がありますので学生たちの完成作品は次の機会にお見せできればと思います。
それでは。