横浜美術館+横浜美術大学 蔡國強展『帰去来』 《日本の蔓》共同制作プロジェクト!

CaiGuoQiangSpeakingOct10

photo: Nehrams2020(Wikipediaより)

 

蔡國強。

日本でも有名な、海外をまたにかけて活躍する中国人アーティストです。

火薬を撒いて爆破させて描く巨大ドローイングで有名ですね。

今回、なんと蔡氏からのオファーにより、本学学生が新作の共同制作を行うことになりました。

蔡さん、とても穏やかで大らかな方です。作品からは想像できないです。

なんというか、立ち振る舞い、一つ一つの言葉に自然を感じます。

ヘアスタイルもイカしてます。

 

さて、約60名にも及ぶ横浜美術大学チームは、テラコッタ製の朝顔を600個つくって、巨大なインスターレションを作成することになりました。

毎週水曜日に集まり、ひたすら粘土をこねて、ひねって量産しました。

何個か作ると手が形を覚えてしまうので、意外と作業がはかどります。

量産した朝顔は、大学で焼成し、美術館にて蔡さんの火薬パフォーマンスを通じて仕上げです。

ここまでの様子は、共通実技研究室の助手さんたちがupしてくれていますので、そちらをどうぞ!

このブログでは、作品組み上げから、もう一つの火薬ドローイング作品のお手伝いのレポートです。

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ちなみにこれは、爆破を待つ朝顔たち。シートの下にいます。

なんか、これだけでインスタレーションになってますね。

「もの派ですねー」と蔡さん。

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そして爆破後の朝顔たちがこちら。

印象変わりますね。趣き出ます。

 

さて、この《日本の蔓》の制作の合間に火薬ドローイング作品のお手伝いもやりました。

入り口のでかい空間で爆破するわけです。

巨大なカンバス4枚分の組み作品を、1日に1点制作します。

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カンバスに型紙を敷いて、火薬を振りまいて、型紙どけて、もう一回火薬を巻いて、グラシン紙敷いて、ダンボール敷いて、レンガで重石をする。めんどくさいけど、大事なプロセス。

これをサクサクとこなすスタッフの段取り力が素晴らしい!見習わないと。
で、用意が整ったところで、蔡さんが導火線に点火。

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ものの1秒くらいで爆破完了。

サイコー。

これはですね、実際に体験しないと醍醐味は伝わりません。

 

爆破後は急いで残り火を消して、ススを大まかに落として行きます。

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みてください、この素晴らしさ。

今回は春画がモチーフです。下絵はもっと過激だけどね。

なのにこの季節感。自然。そしておおらかさ。

もつれあう男女の太ももには、実は花札の刺青がしてあるって趣向。鮮やかでかっこいい!火薬でこんなに色がでるんですね。

 

しかし、以前ギャラリーで働いていたから思うのですが、よくこんなのお役所が許したなあと。

聞けば、ながいながい交渉の末、美術館の壁面床面が御影石?なので許可が下りたそうです。

丹下健三さまさまですね。

 

私も、以前勤めていた大学ギャラリーでいろんなことをやってきましたが、展示施設って自由なようで結構自由じゃないんですよ。芸術だからってなんでも許されるわけじゃない。でも、そこに守らなければならない自由、表現しなければならないものごとがあるのなら、それは絶対にやらなければならない。負けちゃダメです。今の時代、特にね。

それを実現に向けてしっかりマネジメントするのが、キュレーターの腕の見せ所。熱意とロジックとネゴシエーションにつきます。

 

さて朝顔制作は、こんな感じです。

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高所作業が伴うので、我々のできるところはここまで。

あとはスーパーファクトリーさんというかっこいい名前の施工業者さんが取り付けてくれます。
結局、完成を見ることなくワークショップを終了したのですが、オープニングが待ち遠しいですね。

内覧会、授業サボっていこうかな。
参加してくれた学生の皆さん、本当にお疲れ様、ありがとう。

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いい体験できたね。

楽しかったね。

 

「総合美術演習」担当教員