11/16から始まった、A系1年授業『絵画Ⅱ』では、着衣のモデルさんを描きます。
そしてこの授業では、モデルさんを描く前に支持体づくりから始めるという内容になっています。
木枠の組み立てを実演する遠藤先生
木枠の組み立て
前期授業『絵画Ⅰ』でも木枠に油彩用キャンバスを張る作業を行いましたが、今回は地塗りがまだ施されていない生の麻布を張っていきます。
市販のキャンバスを張るのとは少し違った方法で張っていきます。
張り方の説明
無事に全員張れました
麻布を張った次は、麻布に膠水を塗布します。
膠とは、兎など動物の骨や皮を煮込んで生成されたもので、古くから主に接着剤として使用されています。
乾燥した膠を水でふやかし、加熱すると膠水が出来上がります。
麻布と塗料及び絵の具の間に膠による絶縁層を作ることで、麻布が傷むのを防ぎます。
4リットルの膠水を作成します
膠水を塗布する遠藤先生
学生も塗布します
膠水を二層塗り終わった後は、エマルジョン下地の作成を行います。
エマルジョンとは、水の中に油分が分散している状態のことです。
今回の授業では、膠水と乾性油を使い、エマルジョン下地を作成します。
この下地処理を施すことによって、吸収性を持ちながらもある程度柔軟性に富んだ、亀裂などが入りにくい画面を作ることができます。
北澤先生によるデモンストレーション
油分と水分が分離しなくなるまで混ぜるのはなかなか大変ですが、今年はみんな上手く行きました
キャンバス張りから、地塗りの完了まで計4日間の作業でしたが、無事に支持体作りが完了しました。
お疲れ様です!
さらに、支持体の作成が終了した後、絵の具メーカーの方による、絵の具の組成等についての講習も実施しました。
絵画Ⅱ前半は盛り沢山な内容でしたが、色々勉強になったのではないでしょうか。