修復保存コースの3年生は立体作品修復の授業で、仏像の修復に取り組んでいます。
今年度は3体の仏像を修復していきます。
運び込まれた仏像を丁寧に解梱します。
ほとんどの学生が仏像に触れるのは初めて。
緊張します!
普段見ることができない仏像の底面。
興味津々です。
まずは仏像の状態を確認します。
仏像の種類や制作時期、素材、サイズ、そして損傷の状態を細かくチェックし、
記録に残します。
こうした記録は、後に作成する修復報告書に記載します。
こちらの仏像の頭には、小さなお顔がはめ込んであります。
そのほとんどがない状態です。
テキストだけでなく、写真に残すことも重要です。
修復前の状態は、処置前の今しか撮影できません。
ここでも自家製撮影ブースが大活躍!
様々な角度から仏像とパーツを撮影していきます。
時には上から撮影することも。
撮影・修復前調査の後は、修復方針を話し合い、処置内容を決めていきます。
まずは仏像のクリーニングから。
仏像を解体し、丁寧に汚れや埃を除去します。
雑巾でゴシゴシとこするのではなく、清潔な綿棒でやさしく拭っていきます。
腕は別パーツなので、本体からきれいに外れます。
根元を見ると元々は金色だったことがわかります。
根気のいる作業です…。
仏像がきれいになるのは嬉しいですね。
何十年分の埃です。
本体以外もしっかりクリーニングします。
1年間でどこまで修復できるのかわかりませんが、
3体の仏像がより良い状態になるのが楽しみです。