[プロダクト2年] 基礎Ⅳ 最終講評会

昨日はプロダクトデザインコース2年の今年度最終課題の
講評会がありました。

今年度は、新たに複数台の3Dプリンターを導入しました!
3Dモデリング講座も何度か行ったので、
積極的にデジタルファブリケーション(注1)を活用した
提案が多かった様です。
今日はその一部を紹介しますね。

■バックルをテーマにしたバッグ提案
バックルは物理的に「つなぐ」機能がありますが、この提案は
そのバックルを「魅力」に昇華させるチャレンジをしました。
人とは違うスタイルが、自分と人との関係を明確にしますよね。
これって、「人と他人をつなぐ=関係性」とも言えます。
色々な事が「つなぐ」と結び付けられる事が解りますね。

■人と人を繋ぐリアルなカードゲーム
これは、遠隔対戦できるデジタルゲーム全盛の時代に、
あえて集まって遊ぶゲームの提案です。
コロナ感染の問題はあるものの、中々集えない状況では、
切実に「人とのリアルな関係」が重要だと、皆さんも痛感
しているのではないでしょうか?
ゲームの世界観や遊び方、そしてその道具類全て完成度高く
デザインされていて、よく頑張ったと思いますよ!
これは、プロダクトデザインだけでなく、UXデザインや
UIデザインの要素も強く含んだ良い事例と言えます!

■恋人同士の繋がるアクセサリー
この提案は、恋人同士の関係をテーマにしています。
「手を繋ぐ」の一歩手前、「手と手が触れる」、、、
その気持ちの高揚感や人前で手を繋ぐ恥ずかしさ、、、
なんだか胸がキュンとしちゃいます。
そんな場面で、このアクセサリーは手と手が触れる直前に、
アクセサリー同士が勝手に「くっつき」合います。
そのような微妙な距離感を「豊かな気持ち」に変えてくれる。
手と手が触れる前に、相手との関係を確かめられる、、、、

うん!! ステキだと思います!!

■蕾の照明
この提案は、照明の持つ「灯す」機能と「照らす」機能を
持つ、お花の形の照明器具です。
ゆったりとしたい時には蝋燭の炎の様に、情緒的に光る。
暗闇で歩いたりするときは、足元を照らす。
手のひらに乗せて運ぶスタイルもステキですね。
この学生は3Dモデリングも3Dプリントも初体験でしたが、
試作を繰り返して精度を高めた姿勢にも好感です!!

■竹筒のアクセサリースタンド
この提案は、この学生の大切な思い出が詰まった物は
「アクセサリー」で、そのアクセサリーを見ると、過去の
思い出とを繋いでくれる、、と言う想いからスタートしました。
そのアクセサリーを展示収納するにはどんなカタチが良いのか?
この学生は、モチーフに「竹」「竹取物語」を選びました。
老夫婦にとって「かぐや姫」はとっても大切な存在だったはず。
そんな気持ちやイメージがこのスタイルに繋がっていますね。

課題のメインテーマは「つなぐ」ですが、その様な漠然とした
キーワードから提案に結びつける事が実はとっても重要です。
社会に出れば、所属した企業の事業領域で、デザインする製品は
ある程度決まってしまうもの。
でも、それぞれの製品の背景にはこの様な漠然としたテーマが
必ずありますし、自分で設定するものです。
3年次からは、各課題で自分でその様なテーマを見つけて行く
事になるのです。

各学生とも、自分なりの視点で「つなぐ」を解釈できた様です。
みんな自信を持って良いですよ!!

3年次には、2年次に学んだ事を生かして自主性を持って、
積極的に課題に向き合いましょう!

注1:デジタルファブリケーションとは、デジタルデータを
使って加工出来る機器を使用して制作製造する事を意味します。