【修復保存 3年】絵画修復:テンペラ黄金背景

絵画・紙・立体作品の修復技術を学ぶ3年生。
絵画修復の授業では「テンペラ黄金背景(イタリア古典絵画)」に取り組んでいます!

テンペラ(tempera)は卵が材料の絵具を使って描く古典技法です。
海外では昔からイコン(聖画像)などでテンペラが用いられていました。

イタリアの古典絵画の構造や制作方法を学び、修復に活かします!

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まずは板に膠(にかわ)を塗布します。
膠は接着剤として昔から使われています。

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画面に貼る麻布を切ります。きっちり測って丁寧に。

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麻布を貼ります。膠でしっかりと接着させます。

次に、画面に塗る石膏下地をつくります。

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膠に石膏の粉をたっぷり混ぜていきます。
なんだか料理教室みたいです。

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ゆっくりかき混ぜるとトロトロに。

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布でこして、より滑らかに。

完成した石膏下地を塗っていきます。

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最初は指でしっかり擦り込ませます!

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5〜7回ほど、たっぷり塗ります。
乾燥後の画面はこちら。

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表面には意外と凹凸があります(木炭の粉で凹凸を見やすくしてます)。
このままでは描画に影響が出てしまうので、表面をヤスリでなだらかにします。

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すべすべの平らな画面になりました!
お疲れさまでした。

次回は金箔を貼っていきます!