【絵画2年】テンペラ制作

前半ドローイングを終えた絵画2年生のクラスは現在、古典技法のテンペラをおこなっています。

テンペラは、油絵の具が発明される以前、ルネッサンス期などに使われていた技法です。

ボッティチェリの「ビーナスの誕生」などが有名ですね。

卵を使ってメディウム(絵の具を溶く媒体)を作った後に、下図を転写し、「白色浮出」という技法で描写をしていきます。

「白色浮出」とは・・白い絵の具で細い線を重ねながら、明るい部分が浮き上がってくるように描き起こす技法です。微妙な明るさの段階も正確にコントロールすることができ、細密な描写が可能です。

細かい線が重なっていますね!

ある程度描き起こしたら、油彩の透明色で薄く層を重ねます(透層)。このようにテンペラと油絵の具を交互に重ねる技法を「混合技法」といいます。層が重なるにつれて独特の実在感が出てきます。

今までの油彩とは全く違う描写方法なので、自分にあった表現を考える良いきっかけになるのではないでしょうか。これから美術館で昔の作品を見るときにも、技法に注目してほしいですね。

前期も残り一週間近くなってきました。頑張って良い作品で締めくくりましょう!